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獣医師による愛犬との共生コラムVol.2『ワクチン接種時期に疑問!?』

獣医師プロフィール sensei 名前:宮本三郎 出身大学:麻布大学 勤務先:安田獣医科医院 趣味:ペットショップめぐりと独り旅行。
みなさん、あけましておめでとうございます。勤務獣医師の宮本三郎です。 年始のおせちも終えた頃には焼肉を。新年早々一年の体力つけ初めの焼肉を、 愛犬とご一緒にどうぞ。 yobou02 さてコラム第2回目の今回は、数年前から話題に上っては消え、上っては消されてしまうこの話、 そう(?)、混合ワクチン接種の時期についてです。 実はこのことについて世界小動物獣医師会(WSAVA)が2007年と2010年に新しいワクチン接種プログラムを公表しています。 それによると、WSAVAはワクチン接種後の定期的な抗体検査を重要なものと位置付けています。 みなさんは、大人のワンちゃんネコちゃんの混合ワクチン接種、何年ごとに行っていますか? 年に1回?3年ごと?接種してない?どうすることが正しいのか、この疑問に答える前に、まずはワクチンのお話からしていきましょう。 ワクチンとは、病原体の毒性を弱めたり、もしくは無くしたりしたものです。 身体にはほとんど害のないものですが、病原体の情報は持っています。 これを身体に入れる(接種)ことで、抗体を作ることができます。抗体は病原体をやっつける武器のようなもので、基本的にはそれぞれの 病原体に決まった抗体が存在します。X抗体はX病原体に、Y抗体はY病原体に効果を発揮します。 ワクチンが無かった頃は、自然感染したのちに発熱や下痢・嘔吐など様々な症状を発症しながら、体内では病原体の情報をもとに抗体が作られていました。 そしてこれら抗体の多くは、1年以上体内に残り、同じ病原体が感染した際には以前よりも迅速かつ大量に作成され、病原体による不快な症状を発症させません。 つまり、初感染時には不快な症状が発生しますが、2度目の感染時は発症が抑えられるということです。 ここに着目して研究開発されたのがワクチンです。 身体にはほとんど害のないものですが、病原体の情報は持っている物質です。 この物質(ワクチン)を接種することで、発病せず(不快な症状を発生させず)に抗体を作らせることができます。この、【抗体を作らせること 】がワクチン接種の意義となります。 では、現在日本で行われている混合ワクチン接種ですが、これまで抗体を測定したことのある飼い主さんはどのくらいいらっしゃるでしょうか?多くの飼い主さんはワクチンを接種したことで満足しているのではないでしょうか。 実際、ワンちゃんの集まる様々な施設で求められるものは抗体検査証明書ではなく、 ワクチン接種証明書です。ここまでのお話からすると、本当に必要なものはワクチン接種による効果すなわち抗体産生がなされているかどうかということなのですが・・・。 毎年、あるいは3年に1回の接種を言われるままにしていませんか。 抗体の持続期間は個体によって違います。 その期間は1年以上とも3年以上ともいわれていて、上記のWSAVAはそういうことから毎年の抗体チェックを推奨しています。 抗体には採血が必要で、現在のところ抗体検査機関が限られているため、結果は数日後というのが難点ですが、必要以上に ワクチン接種をすることで引き起こされる問題がなくなるということは重要です。 抗体検査については各動物病院で説明していただけるので、ご相談してみてください。 次回は、WSAVAの推奨するワクチンの種類と、ワクチン接種によって起こる可能性のある 問題についてお話しさせていただきます。

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