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Vol.5【動物の愛護および管理に関する法律】

獣医師プロフィール sensei 名前:宮本三郎 出身大学:麻布大学 勤務先:安田獣医科医院 趣味:ペットショップめぐりと独り旅行。 すこし暑くなってはきましたが、夜の涼しさに癒されるこの頃ですね。 こんにちは。勤務獣医師の宮本三郎です。 今回は【動物の愛護および管理に関する法律】いわゆる動物愛護法についてのお話です。 耳にしたことはあると思いますが、その中身について、どの程度ご存知でしょうか。 動物と暮らす上で予防や病気についてだけでなく、知っておいた方がよい知識があります。 そういう私も今回愛護法を読み直し、あらためて理解を深めたところがありますので、 そのうちの条文を1つ取り上げてみます。

【第四章 第三十六条 負傷動物等の発見者の通報措置】

 要約すると、『家の外において、負傷したもしくは亡くなっていた犬猫‘など’を発見した場合、飼い主が分からなければ、都道府県知事‘など’に通報するように努めなければならない。』というものです。 もちろん飼い主さんが分かっているなら話は終わります。速やかにお伝えお返ししてください。 ここで大事なことは、まず発見者が通報するように努めなければならないということ。 発見者の方の義務ではないので、通報は『しなくてもよい』というように揚げ足を取る方も 残念ながらいらっしゃいますが、そういう方は置いといて・・・。 では、『努める』とはどういうことでしょうか。 トリミングサロンや動物病院、ペットショップなどの施設は数多くありますが、 負傷動物等を引き取ってくれるところは多くありません。それにも関わらず各施設に持ち込み、預かりを強要して置いて行かれたまま、その後無関心という方がいらっしゃいます。 そうして預かることになった動物が増えていくと、当然通常の業務に差支えが出てきます。 善意だけでは賄いきれない時がいつかやってきます。 セントバーナード1頭、トイプードル3頭などなど、負傷していなくとも放置していかれることも時にみられます。そういった中、各施設ではお連れいただいた方にご協力すなわち通報をお願いしています。 お手数をおかけして大変申し訳ないのですが、『努めて』していただいています。

どこに届けるのか?

実は迷子動物も含めて負傷動物等を発見した場合、届け出先は都道府県知事ではなくて、‘など’の方です。それは地域によって多少の違いはありますが、私の勤務先では、区役所や動物管理事務所や保健所、近くの警察署などの連絡先を用意してあります。 そうすることで、問い合わせや来院されたとき、速やかにお伝えして発見者の方に通報をお願いすることができるからです。それがスムーズにいかなければ、負傷動物が施設内に置いていかれる要員の一つとなります。 発見者の方もお忙しい中お連れになっているので、待たされた場合は当然の結果です。 ここでご理解していただきたいことは、普段外で見かける各施設には負傷動物を収容する能力が乏しいということです。もしみなさんが発見者になった場合、まずは通報先を聞くために施設を利用するという感覚を持ち、幸いにもそこで預かってもらうことができたとしても、その後の安否(?)確認やご協力をお願いしたいのです。預けた方は安心かもしれませんが、預けられた方は東奔西走することもしばしばです。 『努める』という範囲はどこまでなのかは各人に任されていますが、どうかご協力いただきたいものです。 今回ご紹介したのは動物愛護法のほんの一部ですが、問題を抱えた動物を発見した場合、そこにはとても多くの事柄が関わってくることに気づいていただけましたか。愛情深く育てたコが、突然目の前からいなくなる怖さは想像以上でしょう。当人しか分からないことです。毎日一緒に暮らす動物のことも考えながら、少し周りにも目を向けて、もし問題を見つけたなら早期に解決されるようお互いに協力し合えればと思います。 最後に豆知識として、犬猫‘など’の‘など’について。 動物愛護法で認められてる愛護動物とは、牛、馬、豚などのいわゆる家畜に含まれる動物だけでなく『人が占有している動物で、哺乳類、鳥類または爬虫類に属するもの』と定められていますので、蛇やイグアナなども発見しましたら、発見者の通報措置として『努めて』いただくようお願いします。

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