うしすけ ブログ

Blog

わんちゃんの椎間板ヘルニアって何?健康に暮らすためにできること

◎獣医師執筆◎

わんちゃんを飼ったことのある方であれば、椎間板ヘルニアという病気を1度は聞いた事があるかもしれません。「足が短い犬種がなるんだよね?」と思われがちですが、実はそれ以外の犬種でも発症してしまう子がたくさんいます。

ということで今回は、椎間板ヘルニアについてと、その予防のためにできることをお話いたします。


わんちゃんの椎間板ヘルニアとは

椎間板ヘルニアは、わんちゃんの首から腰にかけて存在している椎間板がはみ出し、その上の太い神経を傷つけることで起こります。首から腰まで、どこにでも起こり得ますが、約80%は背中から腰にかけて起こるとされています

初期の頃は、歩き方がおかしかったり、激しい運動をしなくなる、触られると嫌がるなどの症状が見られます。悪化すると、トイレが難しくなったり、後ろ足をひきずってしまいます。


椎間板ヘルニアになりやすい犬種っているの?

椎間板ヘルニアになりやすいのはどのような犬種なのでしょうか?実は、年齢は大きく2つに分けられ、それによりなりやすい犬種も異なってきます。


  • 犬種によっては、若い頃に遺伝的に起こる

軟骨異栄養性という、軟骨が変形してしまう遺伝病を持つ犬種は、若くして椎間板ヘルニアが起こりやすいとされています。主にダックスフンド、コーギー、フレンチブルドッグ、トイプードル、ペキニーズ、ビーグル、シーズなどが軟骨異栄養性犬種に当たります。

このような遺伝を持ったわんちゃんは3~6歳までの間に椎間板ヘルニアを起こしやすく、治ったとしても再発を繰り返す可能性も高いんです…


  • 犬種に関わらず加齢によって引き起こることも

加齢に伴って椎間板が変性し、脊髄を圧迫することが原因となりヘルニアが起こります。こちらは、どの犬種でも発生のリスクがあるため注意が必要です。


椎間板ヘルニアにさせないために

1度なってしまうと癖になり繰り返すこともある椎間板ヘルニア。特に軟骨異栄養犬種のわんちゃんは気をつけてあげたいところです。

では、健康に暮らすために普段から出来ることはあるのでしょうか?ここからは、椎間板ヘルニアを起こさないための予防方法をお伝えしたいと思います!


  • 太らせすぎない

肥満体型のわんちゃんは、腰を痛めやすくなるだけではなく、足や内臓にも負担をかけてしまうことがわかっています!そのため、わんちゃんの太らせすぎには特に注意をしましょう。すでに太ってしまっている場合は、ごはんの量を調節してゆっくりと減量を目指すと良いでしょう。

ちなみに、わんちゃんのダイエットはかなり長期的なものとなりやすいです。1度肥満になってしまうと飼い主様自身にも負担となってしまうため、普段から適正体重を維持できるよう心がけることが大切です◎


  • 抱っこの仕方に気をつける

わんちゃんを抱っこする際に、頭とお尻が垂直になるいわゆる“縦抱っこ”は腰に大きな負担をかけてしまいます…。抱っこするときは頭とお尻が平行に一直線になる“横抱っこ”を行うといいでしょう

ごはん中におねだりなどで後ろの二本足で立ってしまう子もいますが、これも腰にはよくありません。他のもので気を紛らわすか、癖づく前にやってはいけないと教えてあげてくださいね。


  • 住環境を整えよう

お家の中のフローリングは、滑ったときやUターンをしたときに足腰へ負担をかけてしまう危険があります。カーペットなどを敷いてあげることで、滑らないように工夫をしてみましょう

階段の上り下りもわんちゃんの腰に負担をかけてしまう恐れがあります。椎間板ヘルニアを起こしたことがある子や、軟骨異栄養犬種のわんちゃんは可能な範囲で抱っこをしてあげると安心です。


  • 激しい運動には注意!

アスレチックのような激しい運動や、フリスビーのように高く飛ぶ遊びによって腰を痛めてしまうわんちゃんは多いです。運動は、わんちゃんの様子を見ながら無理のない程度に楽しませてあげましょう


もし椎間板ヘルニアになってしまったら…

日常で気をつけていても、遺伝的に椎間板ヘルニアになってしまうわんちゃんは多いです。もし遺伝的でなくても、椎間板ヘルニアはわんちゃんがなりやすい病気のひとつです。そのため、内科、外科、鍼灸など、治療法の選択肢もさまざまあります。

わんちゃんの症状の重さや年齢を見て治療方法を決めていくことになりますので、何か違和感を感じたら、まずは動物病院までご相談ください。



今回は椎間板ヘルニアについてお話いたしました。遺伝的に椎間板ヘルニアになってしまう可能性のあるわんちゃんはとても多く、思っていたよりも身近な病気であることに驚かれた方もいるのではないでしょうか?

できるだけわんちゃんの身体に負担をかけないよう心がけることで、いつまでも健康で楽しい毎日をお過ごしくださいね◎

●ライター:いぬかい ゆうみ
獣医師の資格を保有
●編集:うしすけチーム